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Hip Hop(West Side)

2009年3月 6日 (金)

Dogg Masterな日

Doggmaster まあ、僕が酒好きってのは、くどくどとこのブログにも書き綴ってきましたが、最近、晩酌でよく飲んでるのは発泡酒(1番目ね)と焼酎。酒に対するあては、そのときどきどきによってマイブームがあるんだけど、今一番はなんつっても、芋けんぴ!「え~?!甘いもんで酒かよっ!」って多くの人は考えそう(というか僕も少し前まではそっちのタイプでした)ですが、これがなんと抜群の相性。ビールはポテトフライと合うわけだし、原材料同じ同士の焼酎と芋けんぴはばっちしでしょう。まあ、ぜひ一度お試しあれ。さてさて、本日ご紹介する盤に関しては、あるソウル系のフリーペーパーにも私が駄文を載せてまして(探してちょーだい)、それの完全版と思っていただければいいかなと。300字じゃほとんどいいたいこと言えないんで、これくらい書ける自由なフィールドは重要なわけです。てな感じで、本日はDogg Masterの「Injection」をご紹介。

「はーい、おちゅうしゃうちますからねぇ~。いたいのがまんしてくださいね~。」って射ち込もうとしてる薬「FUNK」や~ん!、てなジャケからして全くそそられない一枚…。でも、注射ジャケには名作が多いらしい(ウソ)。まあ、そんなジャケには全然そそられない一枚ですが、このアルバム結構やるんすよ。昨今のR&Bでは、オートチューンっつーのが流行っているらしいですが、元祖コンピューターヴォイスはなんつってたって、トークボックス!そんなRogerから脈々と受け継がれる伝統芸能を、本流とはかけ離れたフランスの地で奏でるのが、本作の主役Dogg Master。そんな彼が作り上げる音は、Fingazzらチカーノ系のスウィートなものとは一線を画す内容に。イントロ開けの「Bedroom Dance」から始まるのは怒涛の80'sディスコファンクサウンド。固いドラムマシン、キレのあるエレキベース、アーバンさを味付けするシンセに小気味よいカッティングギターと、相当完成度の高い模造品に仕上がっています。これじゃケツの青い若造はオリジナルと間違えちゃいますよっ!しかし、去年出たCool Millionといい、過去のサウンドを洗練させ現代に蘇らせる欧州人は本当に秀才ですよね。でも、この秀才はちとやりすぎ。後半のラップサイドではウェッサイヒップホップシーンの大物のトラック作りを完全に模倣しちゃってます。"Figure Imposee"でのレイドバックファンクな音は完全にDJ Quick。さらにWarren Gを真似た"Dedicated"ではご丁寧にNate Doggの偽物が絡む周到ぶり。でも、両方とも真似とは分かっていても、抗えない気持ちよさがあんだよね(bonobosみたいなもんか)。なんか憎めない奴Dogg Masterには、なんか今後もお世話になっちゃいそうっす。

2007年12月24日 (月)

独りな聖夜はChrismas On Death Rawな日

Death_raw_christmas いやぁ、お笑い好きな僕としては、昨日はもちろんM-1見てたけど、かなりよかったね、今年は。中でも、決勝残った3組が、やっぱりよかったな。自分が見ていて、おもしろかったなという3組が残って、「うんうん」みたくうなずいちゃいました。でも、キングコングとかはなんか軽い感じで、人気先行なのかなぁ、とも思ったけど、速いテンポの漫才はボケもなかなかおもしろく、さらにアドリブ的な要素も一番多かったんじゃないかな(個人的な見解では)。トータルテンボスは、文句なしに面白かった。ツッコミの言葉のチョイスがべらぼうに面白かったし(無限大でのフリートークではそこまで感じなかったけど、ネタでは素晴らしいな)、テンポから何から全て良かった。僕の中では優勝するのはこいつらかなと思ったくらい。でも、サンドウィッチマンも相当良かった。テンポよくツッコんでく、ツッコミの実力が非常に高いように感じられた(タイプ的には堤下なんかに似ていると思う。さらに「ホタテ」のトコは三村からの影響も感じられるな)。いままで知らなかったから、この二人組のことを終わってすぐにネットで動画チェックしたんだけど、ボケの人もかなり実力ありそうです(最後のコメントでの引越しボケも最高だったし、アドリブきくんじゃないかな)。でも、ネタはかなりコント的だよね。扮装してないコントというか。でも、全体的にそういうグループ多かったな。最近はそういう傾向なのかも。とにかく、満足度高いM-1でした。そして、それを見た翌日には、独りでこれを聴きながら、ブログを更新するわけです。ってことで、今日は「Chrismas On Death Raw」をご紹介。

96年発表。クリスマスアルバムって、かなりベタなつくりになったりするけれど、なかなか良いものが多いのも真実です。中でも、ウェッサイギャングスタな本作は出色の出来。まあ、このアルバムは結構昔から好きでして、去年はイヴがバイトだったので、店長代理の人に頼み込んで、これを店で流してもらったといういわくつきの代物。カップルが行きかうイヴの吉祥寺のアンダーグラウンド(ただ、店が地下なだけ)では、ギャングスタラップが流れるという都市伝説が生まれたとか生まれなかったとか。まあ、そんな冗談は言いとしても、本当に内容がいいんですよ。前述したギャングスタラップのアーティストとしては、Snoop Dogg、Nate Dogg、Dogg Poundといった一級線のつわものが、R&Bアーティストとしては、アルバムは結局出せなかったが実力派十分にあったDanny Boyをはじめ、多数が参加(なんと、あのGuessも。Death Rawに移籍したのかな)。カバーが多い構成になっているのだが、その中ではDanny Boyの"Christmas Song"が頭一つ抜けている。Danny Boyの歌はやっぱりうまく、ソロアルバムを出せなかったことが本当に残念に思える(オリジナル曲である"Peaceful Christmas"での歌いっぷりなんてもう最高でしょ)。ラップではDogg Poundの"I Wish"。メロウな曲を作った時のDaz Dillingerのはまりっぷりは半端じゃない。さらに鈴とフックでクリスマス感を出すところもにくい。Dogg Poundの楽曲の中でも上位に位置する名曲です。でも、なんといっても僕が推したいのは、Nate Doggの"Be Thankful"。この曲こそ、僕のクリスマスチューンナンバー1。音もいいんだが、このNate Doggの歌唱はまったく何なんだろう。決してうまくはないのに、ものすごく心に響いてくるものがある。クリスマスに男独り泣きな超名曲。クリスマスには、この1曲だけでも必ず聴いてもらいたいところです(You Tubeにあったんで、是非)。http://www.youtube.com/watch?v=V6trza5n1Tc(若干音悪い…)

それにしても、サンドウィッチマンが売れるかどうか本当に楽しみだ。あの風貌は相当にキツイもんがあるから、いいともなんかにでたら浮き上がるような気もするが、まあ見守ってみたい。でも、こうやって敗者復活のコンビが上がってきて、これだけ実力を見せるのには訳があると思う。そう、それは決勝までの審査が全て客に任されている点である。客が採点するとなると、自分がファンのコンビに投票する可能性が必然的に増えてしまうことになるのだ。そうすると、やはりテレビでの露出が多いコンビに投票は増え、おもしろいかどうかの基準ではなく、人気があるかどうかの基準で選ばれることになってしまう可能性が高いと言わざるを得ない。だから、今回、サンドウィッチマンという小さな事務所に所属するコンビが優勝したことは称えられるべきだし、審査員も裏なく審査したということになると思う。それにしても、東のコンビが二組も決勝に残ったのが印象深かったし、来年はどんな逸材が出てくるのか今から楽しみだ。

2007年12月 6日 (木)

Dj Quikな日

Dj_quik レコードマニアなみなさん、シールド盤って好きですか?僕の場合は、あまり好きではないんです。たしかにキレイなジャケやまだ一度も針を落とされていないレコは魅力的。でも、開けてないってのがくせもんなんですよ。もう、30年以上も前に発売されたレコードで、どこに保管されていたかも分からないため、劣化してる場合があるんですよね。そうっ、盤反りです!あれは一番厄介なダメージで、音がふにゃふにゃして、聴く気がうせてきますから。それにシールドってことで、返品もきかなそうだし…。なんだよっ!シールド盤って!!あれを開けずにコレクションしている人もいるっていうのは、マジで疑問符。音楽って聴いてなんぼのもんでしょ(って聴いてないレコが15%近くの僕に言う権利はないすね…)。しかも、それだけその音楽が行き届かないっていう弊害も生まれてくるわけですよ。レア盤をシールドで持っている方々、どうぞ開けて聴くか、市場に出回るようにしてください。ってな希望を言いつつ、今日は、Dj Quikの「Safe + Sound」をご紹介。

95年発表。Dj Quikっていうと、西モノのヒップホップを聴く人にとっては、大御所的な存在なんだけど、ソウル好きにとっての位置はどんなところにあるのだろうか。そもそも、知っているのかという部分が大きな問題になってくるのかも。でも、この男は、かなりのファンク感覚を備えた音の作り手であるので(ヒップホップは現代におけるファンクだって言うしね)、ソウル好きの方にもぜひ聞いていただきたい。その音作りは、サンプリングや打ち込みといった一般的な西海岸の音作りとは異なり、生楽器主体。だから、うねるようなベース、メロウなシンセ、さらにはフルートなどの楽器も交え、音を構築していく。それが、交じり合うことによって、Dj Quik流メロウGファンクが出来上がるのだ。メロウという側面においても、Warren Gと並び西海岸のプロデューサーの中では群を抜いた存在であろう。そんな彼の最高傑作が本作。前作までの荒削りな部分がだいぶこなれてきて、さらにメロウという要素を強めた音作りはまさに素晴らしいの一言。これ以降はさらなる洗練を見せるが、程よい荒さも本作の魅力である。メロウなファンクチューン"Somethin' 4 Tha Mood"は、フルートも絡めたナンバーでそのレイドバック感は抜群。同タイプの"Itz Your Fantasy"なんかを聴いていると、コンプトンの沈んでゆく夕日が目に浮かんでくるような気さえしてくる(後半は喘ぎ声主体でエロいんだけどね)。Pファンクに強い影響を受けたように感じられるファンクチューン"Hoorah 4 Tha Funk ( Reprise)"も最高!他ファンク曲も良く、ウェッサイヒップホップベスト10には入る傑作アルバム。

でも、反り盤ってキズ盤よりも断然テンションが落ちる。キズだとある程度までぷちぷち音の味だと思えばいいけど、反りは状況が変わってくる。ひどいもんになると、針が浮き上がって、着地したりするからね。レコードを日向に置くのはやめましょう(かといって日陰のじめじめしたところに置くとカビ生えます)。で、後、もう一つ要注意なのが、冬場の電車の足元暖房。買ったレコって下に置くことが多いけど、冬場は厳禁!昔、ずっと下においてたら、暖房により若干反りました(泣)。とにかく熱は駄目でっせ。てか、フリマでレコ出してるおっちゃん、そんな炎天下に出してたら反っちゃうよと思って検盤したら、案の定みんな反ってました。熱厳禁(繰り返しすぎだっつーの)!

2007年11月26日 (月)

Cali Life Styleな日

Cali_life_style いやぁ、しかし最近はどうにも寒いっ!本当に真冬並みの気候なんで、あったかい服が欲しくなりますわ。ってことで、最近狙ってるのが新たなダウンジャケット。この前、友人たちと外飲みしたときに(その日も極寒)、上着の交換をして、誰のがあったかいか、みたいなことをやったんだが、僕のダウンジャケットが最下位…。ちょっと前にフリマで買った物なんだが、物が古いんだよね。しかも、最近、致命傷に気が付いてしまった。なんと、ダウンがかなり抜けている部分があるんです。この前、それを着て外を歩いていたら、な~んか背中の左側部分が寒い。それで、手を当ててみると、あら不思議、かなりスカスカでした。これが、原因かぁ、と思い新たなる防寒グッズを探し中という次第。なんか、今風なダウンジャケットには、あまり興味がないし、クオリティの高いものが欲しいってことで探すと、やっぱりアウトドア・登山系ブランドになる訳です。しかし、値段が高い。ヤフオクでも1万は絶対に越すなぁ。1万ジャストくらいでって考えて、ヤフオクにしがみついてるんですが、まだいっこうに出会うことが出来ませんわ。う~寒いよぉ~。なーんて寒い思いをしながら、今日は、Cali Life Styleの「Mexican Invasion」をご紹介。

00年発表。このお二人さんは、ジャケを見ても分かる通り黒人ではなく、チカーノ。チカーノヒップホップといえば、Frost、Lighter Shade Of Brownなんかが有名だが、最近では全体的に知名度も上がってきているようだ。で、そのチカーノヒップホップの特徴といえば、甘いトラックにあるといえる。でも、この甘い音楽をやるっていう文化は昔からあったように感じる。それは、以前紹介したEl ChicanoやTierra(このグループの古着Tシャツ持ってたり)なんかの音楽を聴いていると、実感できるはずだ。ただし、ヒップホップのトラック作りという面においては、非常に稚拙。今の時代は、Kanye Westなんかがソウルをヒップホップに昇華させたような音作りをしているのに対し、こちらはただサンプリング&ループさせているだけ。でも、ソウルファンなら、この心地良さを否定することは出来ないはずなのもまた真実。曲名すらまんまな"Float On"は、もちろんFloaatersのアレ使いだ。もうワンループで押しまくり。工夫はゼロ。でも、心地いい。これは、反則技だよね。でも、この反則をここまで堂々と行った彼らに軍配だな。Patrice Rushanの"Remind Me"使いの"Time To Glide"、Con Funk Shunの"By Your Side"使いの"Coastin'"、Delegationの"Oh Honey"使いの"Lost"と同タイプのメロウチューン満載。西海岸の海沿いで聴いたら、もっと最高なんだろうなぁと思わされる一枚。甘~い(古っ)!

てか、気付いたら、これで記事数100到達だわ。いやぁ、続いたもんだねぇ。三日坊主の素質はかなり持ってる僕なんですが、結構がんばりましたね。自分で自分を褒めたい気分(これも古いな)。でも、このブログ見て、それを参考にレコードなりCDなりを買ってくれた人はいままでにいるのかなぁ。一人くらいはいて欲しいところですわ。それで、聴いて、良かったなと思ってくれていれば、救われます。はい。

2007年8月22日 (水)

Foesumな日

Foesum 今日は友達と原宿、渋谷でショッピング。まずは、原宿のブックオフでCD、マンガ、雑誌、本と購入。友達(僕と同じくブラックミュージック好き)にRomeの「Rome」とPlatinum Pied Pipersの「Triple P」をオススメ。そっからは友達の服のお買い物にふらふらと付いていったんだが、最近の服は高いねぇ。Tシャツの最低価格が5000円。カッコイイものもあるけど、ダサイものもそれと同じくらいいっぱいあって。そんなんを高い金出して買っていく若者達もいっぱいいて。でも、その服自身に満足すれば、高くてもいいのだろうけど、高いもの着ているってことに満足してるのはなぁ…。いいものは高いっつーけど、あの原宿や渋谷ににょきにょきといっぱい生えてるセレクトショップの服の原価を一度でいいから知りたいもんだ。でも、そんなこといったら音楽の原価だって、CDとジャケで300円くらいのもんなのかも。人間の発想力ってのが一番金になんだな。そんな気分で、Foesumの「Perfection(Limited Edition)」をご紹介。

夏はレゲエだっていうけど、ウェッサイヒップホップも相当夏にマッチするんだな、これが。発表年不明。しかし、本作はSnoop Doggが参加した最終曲"Something Never Change"を追加収録した再発盤。オリジナルのTommy Boy盤は96年発表。オリジナルは持っていないんで、ご勘弁を(再発1曲多いってこともあるしさ)。Foesumは言ってしまえば、ウェッサイ二軍。しかし、内容はなかなかに聴かせる。それは96年発表という事情も大きく関係しているはずだ。Nate Doggの時も書いたが、96年という年がG-Funkの完成期だということだ。それゆえに、同じく二軍であるといえるRappin' 4-Tayなんかもメロウな良盤を出せている。感触としては同じロングビーチ出身組のDove Shuckの作品なんかに近い感じ。やはり、メロウ系に良曲が多く(っていうか全編メロウだな)、中でも、"In The Wind"、"Listen To The Sound"の2曲は屈指の出来。追加収録の"Something Never Change"もほのぼのしたレイドバックナンバーで好印象。他収録曲も捨て曲はいっさい無いといえる。女声コーラスをうまく使うっていう彼らなりの特徴も持っているし、本当にいい作品だと思う。ただ、問題点を挙げるとすれば、ラップの魅力が一軍には遠く及ばないところと打ち込みが軽いところ。でも、それがあるからこそ彼らが一軍だって言えるんだけれども。

服のセレクトショップっていい商売だよね。自分のセンスを活かせるし。音楽のセレクトショップってのもおもしろいんじゃないかな。言ってしまえば、店舗版自分フリーソウル。頑固親父が自分の納得したものしか売らんみたいな(笑)。いや、でも、店舗は駄目だな。在庫が微妙だし。てことは、音楽配信のセレクトショップ!これなら在庫も持たずにすむ。将来的にできるならやってみたいす。

2007年7月14日 (土)

時代を2度変えたDr. Dreの日

Dr_dre 昨日、少し見ていたニュースの一場面で、YMOのインタビューをやっていた。そこで彼らは、「僕たちは懐古趣味になりたくはない。新しい音楽を創っていきたいんだ」といったニュアンスのことを言っていた。これは非常に難しいことだ。資本主義の社会においては、やはり需要と供給という概念が非常に大きい。それは音楽の分野においてもいえることだと思う。人々が求める音楽を作ることで、その音楽が売れるという結果につなげやすい。商売を考えなければ、自分の好きなものを創ることが出来る。しかし、それはただの自己満足という結果に終わってしまうことの方が多いだろう。新しいものを生み出し、それを商売として成り立たせるのは非常に困難で、高い壁であるのは間違いないはずだ。しかし、それを実行しているアーティストもいるのだ。今日は、そんな数少ない時代を変える力を持ったアーティストの一人、Dr. Dreの「2001」をご紹介。

99年発表。90年代のヒップホップに終止符を打ち、00年代のヒップホップを意識させた文字通りの重要作だ。昨日書いたNate Doggの「"G-Funk Classics" Vol.1 & 2」はG-Funkの完成形だということができるが、G-Funkというものを最初に世に広めたのはこのDr. Dreの「The Chronic」だ。そこからあっという間にG-Funkというものは西海岸の主流の音となってしまい、東海岸のヒップホップにも大きな影響を与えた。ここで一回Dr. Dreという男は時代を変えたのだ。ヒップホップのプロデューサーとしてはDj Premier、Pete Rock、Marley Marlなども確かに一時代を築いた。しかし、彼らは時代を一回しか変えることが出来なかった。だが、Dr. Dreはまたやってのけたのだ。この「2001」という作品で。そして、この後のEminem、50 Centとその一派の作品で圧倒的な成功を収めていくことになるのだ。

この簡素で、癖になるような音作りはG-Funkとは明らかに違う(一部まだ残り香が残っているものもあるが)。凝ったメロディをあまりつくらず、単調な音と音の重なりで聴かせるような感じか(感覚的にはJay Deeなんかと近いのか)。最初に聴いたときは、あまりピンとこなかったように記憶している。しかし、聴き続けるうちにズブズブとはまり込んでしまった。特にこのアルバムでの重要曲は僕の場合は"Still D.R.E."。この琴の音の繰り返しに似たような音の電子音とストリングス、上ネタの構成要素はこれだけ。そして、それに絡みつくようにラップするSnoop Doggが最高すぎる。一つも派手な要素はないのだが、これが麻薬的。後、Dr. Dreのつくる音ってラップが映えるものが多いように感じられる。そして、これだけの客演陣がいるんだから、よくないわけがないでしょう。そして、このDr. Dreという男はヒップホップ業界で最大級のリスペクトを得ている。いろいろな地域のメジャー、アンダー問わず多くのプロデューサーのインタビューで尊敬するプロデューサーとして名前を挙げられている。次作では、また時代を変えてくれるのか今から楽しみでたまらない。

新しい音楽が出てくることは、確かに必要不可欠なことだ。そうしなければ、前進がなく、新たな可能性がなくなってしまうからだ。しかし、古い音楽を聴くというのも、また重要なことだと思う。音楽家が前進しなければならない宿命を背負っているかもしれないが、リスナーは多くの音楽の中からいいものをチョイスする権利を持っているはずだ。古い音楽の中にいいものがあるのだから、それを聴くのは決して間違った行為ではない。では、音楽家が古い音楽をやるという行為はどうなのだろう。これは非常に難しい問題だといえる。これは以前、Moka Onlyの項でも書いたのだが、そのジャンルを深く追求するというなら、問題はないのではないだろうか。広さではなく、深さを求めるというのも一つの選択だということができるはずだ。

2007年7月13日 (金)

Nate Doggな日

Nate_dogg いやぁ、昨日は夜書こうと思ったら、友達たちが家のそばまで来てるっつーことで呼び出されまして、書けませんでした…。しかし、今日からまた復活!!

僕は高校の頃、「メロ男」なんて呼ばれていたくらいメロウな音楽好きだ。しかしこのよく言う「メロウ」って、結構定義があいまいな気がする。あんまり音楽を聴かない友達に、「この曲めっちゃメロウで、最高なんだよー」なんて言っても、キョトンとされることがある。「mellow」を英和辞典を調べてみると、「<音・光・色などが>柔らかい、豊かで美しい」となっている。当たってるような、当たってないような…。ついでに「melodious」を調べてみると、「旋律[音楽]的な;<音などが>調子のよい[美しい]」となっている。う~んこっちも合ってるような。感覚的にはこの二つを掛け合わせた感じだろうか。「音の旋律が豊かで美しい」。これでどうでしょう。まあ、こんなこと定義しなくたって、音楽を聴いていくうちに、分かってくるんだけどね。今日は音の旋律が豊かで美しいNate Doggの「"G-Funk Classics" Vol.1 & 2」をご紹介(笑)。

98年発表。制作はもう少し前になりそう。Death Raw在籍時にお蔵入りになった音源+αといった内容。G-Funk全盛期を少し過ぎた時期に出てしまったがゆえにあまり高い評価を得ることは出来なかったが、内容的にはまさに「G-Funk Classics」。G-Funkというものをメロウという側面から見たときにここまでの内容を出せたものはSnoop Doggy Doggの「Doogystyle」、Warren Gの「I Want It All」、2Pacの「All Eyez On Me」と本作くらいのものだろう。やはり、ウェッサイヒップホップは数あれど、本当にいい作品を残せたのは本隊の連中ということだろう。個々の力が非常に高い連中がお互いのアルバムに参加しあうんだから、そりゃいいものができるわな。

さて、本作での主役Nate Doggは皆さんもご存知の通りラッパーではない。ではシンガーということになるのだろうか。それも少し違うような気がする。基本的には普通に全部歌うんだが、なんか肩の力が抜けた感じ。だから歌がうまいということは全然ないんだけど、その歌唱が最高に気持ちいいんだなぁ。声もKokaneみたいなP-Funk直系なドロッとした感じじゃなくて、ふにゃっとした感じ。後、サビなどでの歌メロの作り方が異様にうまいんだろうな。「Doogystyle」の"Ain't No Fun"での歌いっぷりなんかもう最高だもん。本作でもその歌いっぷりは炸裂。Warren G、Soopaflyなどの制作陣によって作られた楽曲たちは、本当に全曲素晴らしく捨て曲がない(CD2枚組みでこれを成し遂げたのは快挙でしょ)。それでも無理やりオススメ曲を搾り出すと、"Me & My Homies"と"These Days"両方ともメロウなトラックに乗るNate Doggの歌唱が映える素晴らしい出来だ。特に後者の哀愁感は完璧。80’sソウル好きには確実に聴いてもらいたい1曲だ。最近ではこのCDも値段が上がり、少し入手しづらい事態になっているが、それは内容のなせるわざ。絶対に購入することをオススメしたい1枚です。

アンダーグラウンドヒップホップには70年代のソウルのよさが生かされていると思う。一方で、ウェッサイヒップホップには80年代ソウルのよさが生かされていると思うのだ。どちらも、ソウル好きにも訴えかけてくるものがあると思う。ソウル好きには、ソウル以外のソウルを感じさせる作品にも手を伸ばしていって欲しい。