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Japanese Music

2012年8月31日 (金)

人一人暮らしながら、Cindyな日

Cindy_2  私事ですが、齢27にして初めて実家を出て1人暮らしを始めました。まあ、1人暮らしといっても、実家から二駅しか離れていない近場ではございますが。。。とは言え、やはり引っ越すことには変わりはなく、レコ好きとして初めに考えることは、やはり「このレコードとCDどーしよ…」っつーことなんすよね。。。若輩者の私ではありますが、レコードとCDの総量はおおよそ5,000枚ほど。まず思ったのは、「全部持ってくのは到底無理!」っつーこと。じゃあ、「ある程度持って行って残りは売る」っつー考え。いやいや、ここまで相当苦労して集めた資料ちゃんたちはそう簡単には手離さへんでー!!っつーことでこの案は却下。やはり、実家に大半置いてって、厳選して持って行くという無難な案に決定(おとーさん、おかーさん、ありがとう!)。そうと決まったものの頭を悩ませるのはやはり取り捨て選択です。Heya_4いや、やってみると案外難航はしなかったのですが、今まで一軍を置いていた棚からは一枚も持ってこなかったというのはちょっと意外性のある選択だったかも。その一軍を選定したのが5年以上前っていうこともあるが、比較的最近買った優良株を持って行くことにした。やっぱり、そっちの方が新鮮味があるし、まだ聴いていないものも入ってるしね。でも、現金なもんで、レア盤はかなりの確率で選んじゃうっつー。なんすかね、このびんぼー症。。。そんなこんなで、450枚ほど持って来ました。うーん、普段聴く分には全く困らん。残りの4,550枚はいったいなんだったんだろうなんて思うけど、入れ替えたりもするだろーしさ。ちょい大目に見てよ。ちなみにCDは一枚も持って来ませんでした。やっぱ愛着の差が出たね。でも、MIX-CDの好きなんだけは持って来るかっつー案もあるにはあるんだが。やっぱ、スペース的な問題もあって、やっぱレコ優先っしょっつーね。そんな、引っ越ししてまで持って来た愛着盤の中から本日は、Cindyの「Love Life」をご紹介。

日本人女性シンガーCindyがKittyから86年に発表したアルバム。あまり高名なアルバムではないのですが、好事家たちには古くから知られる隠れた名盤らしい(他ブログでも紹介多数)。かくいう私も全く知らなかったのですが、某中古レコードショップチェーンの渋谷店に行ったら、ソウルコーナーでお初にお目にかかりました。最初、「んー、なんかのアルバムの国内独自ジャケかな」なんて思い拾い上げてみると、帯に「スティーヴィーワンダーの秘蔵っ子ヴォーカリスト…」の文字が。「へー、どれどれ」とか思いながら、裏ジャケ等見てみると、どうやら和モノのレコードらしいということが発覚。あまりよく分からないが、780円だしおもしろそーだから一応買っとくかと購入決定!家に帰り聴いてみると、しょっぱなからチープな80'sポップサウンドにウンザリし、トントントンと聴き進めていたところ、3曲目でピタリと止まった。そう、それが本ブログでも紹介しようと決心するに至った名曲"Inside Of Your Love"だったからだ。良質なポップスを感じることができる切なメロウミディアムというのが一番適当かな。エレピから始まり、日本産であることを感じさせる歌唱と切ない歌メロ、そしてなんといっても抜群のセンスをみせるのがコーラスワークだろう。70年代のコーラスグループものを聴いているようなスウィートな気分に浸れることは請け合いで、ここらへんがソウル好きの心を引きつけているに違いない。このコーラスをアレンジしたのがCindy自身であることにもビックリさせられた。すぐにネットを調べると、この後彼女は中山美穂のプロデュースでヒットを生んだらしい。納得。なんたってこんなセンスあるメロディライン作れるだからなぁ〜。この他の曲は時代性もあり出来は芳しくない。他のブログで"Inside Of Your Love"と並ぶ良曲として挙げられている"Try Your Luck Again"は個人的には悪い曲ではないが、何も感じない曲でしかない。やはり、そう思わせられてしまうくらい"Inside Of Your Love"が素晴らしいということなのかもしれない。ちなみにStevie Wonderは2曲をプロデュースしていますが、駄作。はっきり言って空気です。このアルバム、なんとCDも出ているのですが、そちらの方がレア!レコードが2,000円、CDが3,000円といったところでしょうか。是非、お手に取ってみてくださいませ。

2011年1月24日 (月)

年間ベスト?!と流線形と比屋定篤子な日

Ryuusennkei_2明けましておめでとうございます。毎年のことながら遅い挨拶で申し訳ございません。まあ、今年はどんな年になるんでしょうかね…っていっても全く変わらない一年であることが4半世紀以上過ぎました。でも、後退する髪の前線におなかのぽっこりと、寄る年波にゃあ勝てませんな。てなことはどうでもよくて、友達のブログをi-phone(ユーザーです。が、アプリ一個も入ってません)で見ていたら、音楽年間ベスト10を書いてました(こちら⇒http://engolo.jugem.jp/?eid=74)。うーん、新録ばっかやん?!

Kings Go Forthは7inchにはまって買ったんだけど、アルバムが出たときに店頭でかけすぎて食傷気味に…。やっぱ、新録のファンクやソウルって飽きやすい気がすんだよね。でも、それをふまえてすごいのが、Lee Fields!こいつの音は本当に当時の空気感が詰まってる。どうしたら、こういった音の質感が出せるのか毎回不思議です。。。Chico Mannはアフロポップみたいでどうもイマイチだが、Hypnotic Brass EnsembleとQuantic Presenta Flowering Infernoはカッコイイ!Illa Jは僕が薦めたのかな。Dam-Funkは僕も心底やられました。電信音の快楽の海に堕ちていく感じがヤミツキに。あれは、現代のMtumeだと思ったね。Welcome Wagonと七尾旅人は僕のジャンル外。東京事変はどう考えてもJ-Popだが、なんか嫌いじゃない。椎名林檎はどう見てもかわいくないんだけど、嫌いじゃないのと一緒か?!と人の年間ベストを総括するという意味の分からない行為に出てしまったので、お詫びに僕の年間ベストも。

1.流線形と比屋定篤子 / ナチュラル・ウーマン
2.Darwin's Theory / S.T.
3.R.Kelly / Love Letter
4.Lloyd Miller & Heliocentrics
5.Zo! / Sunstorm
6.V.A. / Lagos Disco Inferno
7.Madlib / Medicine Show No.10
8.Osumi / Tenho Que Ser Suave...
9.Risco Connection / S.T.
10.Eric Benet / Lost In Time

なんか、新録あり、発掘音源あり、MIXありととりとめもないセレクトですいません。とにかく純粋に聴いて、自分が好きだったものです。プライベートですのでっ!てか、よく覚えてないっす。これに載せてないのでもいいのはあったはず。さて、そんな本日は年間トップにも挙げさせていただいた流線形と比屋定篤子の「ナチュラル・ウーマン」をご紹介。

09年発表のアルバム。出て少したってから仕事先で話題になっていたんだけれど、その頃は気にも留めていなかった。でも、去年の年末に仕事先の仲間が店頭でかけていて、一発でやられてしまったのです…。なんといっても、その極上のメロディに。耳から入ってきて、頭の中から離れていかない。ジャンル的にはシティポップっていわれているけれど、印象ではソウル、AOR、フュージョンなど多くの音楽要素を内包しているように感じる(そもそもそういう音楽がシティポップなのか?!)。ただ、それ以上にポップと言い切ってしまいたい音楽だと思う。それほどに聴く人を選ばない普遍性を持っているのだ。ただし、それは現代のJ-Popにはびこる飾り立てただけのPOPではなく、もっと純粋に培養されたポップ といえる(自生でもないんだなこれが)。培養と書いたのは過去の名曲たちのフレーズ、エッセンスがそこかしこに振りまかれているから。まず、僕が一番最初に気に入った"まわれ まわれ"はTOTOの"Georgy Porgy"をまんま引用、"メビウス"はDeodatoの"Skyscrapers"の印象的なベースラインを拝借と、音楽好きをニヤっとさせる小細工が仕掛けられている(といっても僕は人から聞いて知ったんですが…)。それは、やはり首謀者のクニモンド瀧口氏が以前レコ屋のバイヤーだったところからくるんじゃないかな。やっぱ、古い音楽聴くのも好きっつー。極上のメロウダンサー"サマーインサマー~想い出は、素肌に焼いて~"は、83年の八神純子という御方のカバーだというし、色々な音楽に対しての知識ははんぱないのかも。収録曲はすべていいのだが、個人的な一番はラストを飾るタイトル曲"ナチュラル・ウーマン"。包み込むような柔らかいエレピの旋律に物悲しい歌メロが本当にたまらなくなってしまう。この曲だけでなくアルバム全体を通して若干物悲しい雰囲気が漂うのはメロディのせいなのか、はたまた比屋定篤子のヴォーカルがそうさせているのか非常に気になる。このアルバムの出来に狂喜し、前作に当たる「TOKYO SNIPER」を買ったのだがそこではここにあるようなミラクルは生まれておらず、「いいアルバムなのは確かだが…」というレベルだった。それは、流線形のグループとしての実力がまだまだだったためなのか、比屋定篤子のヴォーカルと絡むことにより完璧な化学反応を生み出したのかは僕の耳では判断することが困難だ。しかし、このアルバムが生まれたことにはただただ感謝するしかない。日々よい音楽を聴いてしまうとどんどんその総量は減っていくばかりという考えを覆すような良質な音楽が生まれ続けているという現状に一筋の光が見えたような気がしたといったらさすがにおおげさか。

このアルバムに盛り上がった当店のスタッフ達には後日談があり、「この音楽は必ずレコードで残さなきゃ」という馬鹿に熱い熱意からレコード化案が勃発。さらにはツテなどを使い本人達とコンタクトをとりレコ化打診してみるとのこと。どうなるかは神のみぞ知るだが、今後の展開に乞うご期待。

2007年11月19日 (月)

Paris Matchな日

Paris_match2 みんなは、なんで古い音楽というものに惹かれるのだろう。たとえ、今、古い曲をまったくアレンジを変えずに録音したとしても、違うものが生まれてくるのは明らかだ。今の方がよりいい音で録音できるはずなのだが、それで音楽的によいものが出来るとはならない。それは、本物の食材を使った料理と、エキスだけを使った料理との違いみたいなものになるのではないかと思う。つまり、本物と模倣品の差があるということ。その細かな差が大きな違いになる。でも、本物から純粋にエキスを搾り出し、それを最高にうまく使い、極上の料理に仕上げたのがヒップホップという音楽だと思う。レコードからサンプリングし、チープなサンプラーに入れて、いじくる。そして、質感を荒く、ロウに仕立て上げる。いまだに音入れの際に、SP-1200を使ってるプロデューサーがいるというのには、納得できるなぁ。音がキンキンの高音質ヒップホップには付いていけないから。そんなことを考えながら、今日は色々なエキスがうまく調合されたParis Matchの「Volume One Plus」をご紹介。

04年発表のアルバム。90年代初めに渋谷系というムーヴメントがあった。ソウルやブラジリアンミュージックなどの要素を取り入れ、お洒落に仕立て上げた音楽たちだ(合ってる?)。そのムーヴメントも90年代半ばを過ぎた頃から終息を迎え、多くの個別ジャンルに細分化されていった。しかし、当時の渋谷系的な雑食性を持ったグループも残っていたことは事実であり、このParis Matchもそういった部類に属するように思える(他にはPort Of Notesとかね)。こういった多くのジャンルから影響を受け、お洒落に仕立て上げるといった音楽は、総じて陳腐で薄っぺらいものになりかねない。それは、ただエキスをごちゃ混ぜに入れ込んだだけで、うまく調理が出来ていない為に起こるように思われる(後、ヴォーカルに魅力がない場合も)。しかし、このParis Matchの音楽というものは、その調理が絶妙なのだ。下手に尖った音楽に向かうわけでもなく、薄っぺらいものにもなっていない、極上のポップに仕上がっている。この音楽を聴いて、気持ちよくないという人は不感症か頭が固くなりすぎてしまっている人くらいのもんじゃないか。その薄っぺらいものではないポップな音楽を目指そうという志向性は、Carpentersの"Close To You"をカバーしているところからも読み取ることが出来る。このカバーではサンバのリズムを組み入れ、うまいアレンジが出来ていると思う。さらにこの手のグループの鬼門であるヴォーカルの力量という点でも、Paris Matchは及第点を軽く超えてみせる。Mizuno Mariのヴォーカルはソウル的な歌のうまさというものとは確実に違うのだが、ポップ、ボサノヴァ的な歌のうまさがあり、声も魅力的だ。"Happy-Go-Round"なんかは最高のポップじゃないかな。穿った耳を持たずに、本作を聴いてもらいたい。音楽が好きな人には必ず分かると思うから。他のアルバムには、当たりも外れもある(一定の水準にはあるけれど)。入門編としては、絶好の一枚。

以前、ここでも書かせてもらったが、休日になるとよく友達とウイニングイレブンをする。昨日も行ってきたんだが、友達は翌日には仕事があるから、早めに切り上げたいみたいだったけど、まだ時間もそんな遅くはなっていなかったので、僕はもう少し延長するようにくどくどと言っていたんだが、そのときに友達が言い放った。「俺は、明日、試合なんだよっ!」って。「仕事」を間違って、「試合」って。その後、二人で爆笑したんだが(他愛もないけども)、帰りの電車の中で、ちょっと考えた。仕事って、毎日が試合くらい大変だから、潜在的にそういう意識があって、その言葉が出たんじゃないかなって。最近、仕事がキツイって言ってたしな。う~ん、仕事かぁ。考えちゃうわ、マジで…。

2007年9月 2日 (日)

Crazy Ken Bandな日

Crazy_ken_band いやぁ、さっきまでETV特集「裁かれなかった毒ガス作戦」を見ていた。自分のあまり知らなかった話だったので、非常に興味深く見ることが出来たといえる。そこで、一つ疑問に思ったことは「毒ガスの倫理性」という側面。確かに人体に損傷を与えるといった要素は問題であるといえる。しかし、それは鉄砲、爆撃なども同じであるといえるのではないか。戦後、地中に埋められたガスが漏れたという事件も不発弾問題とどういった相違点があるのだろう。後遺症だって、砲弾で足を吹っ飛ばされるのは問題ではなく、毒ガスで受けたものは悲惨であるということになってしまうのだろうか。そういった「毒ガスの倫理性」という面で、本番組は明確な答えを提示していないように感じた(本番組の趣旨ではないが、この問題を考える場合、非常に重要であることに間違いは無い)。ただし、その当時の状況を知れたという意味ではやはりいい番組だと思ったのだけれど(あっ、後、最初の数分間は見れなかったので、そこで語られていたのなら、すいません…)。そんなことを考えながら、今日はCrazy Ken Bandの「肉体関係」をご紹介。

01年発表。そして、日本的ソウルを感じさせる歌い手、横山剣率いるCrazy Ken Bandは日本の音楽業界におけるソウルの一番の担い手であるといえるだろう。この日本的ソウルというのは日本に根ざしたソウルという意味で用いてみた。横山剣の歌唱を聴いてみても、それほど黒人的な臭いを感じ取ることが出来ない。しかし、ソウルフルに聴こえてくるのだ。このマジックはいったいなんなのだろう?それを考えたときに出てくる答えが日本的ソウルなのだ。歌はむしろ演歌とかに近いのかもしれない(演歌については詳しくないが、"タイガー&ドラゴン"での歌唱はこぶしみたいなものを感じる)。でも、その日本的ソウルフル歌唱がソウルな楽曲に乗ったときに爆発するのだ。でも、それこそが日本におけるソウルであるのではないか。ただ、黒人のモノマネをしたって、それが本家を超えることは無い。だったら、日本人がやるんだから日本人色を出していこうという考えの方が真っ当な気がする。少し話がずれてしまったが、本作でその爆発を見せてくれるのが、Ripple"Be My Friend"のイントロを拝借した"発行!深夜族 Honmoku'69 Tune"だろう。この疾走する楽曲で歌うとやっぱりソウルなんだよなぁ。単純に最高な一曲。また、"あるレーサーの死 Audiomusica N°10"や王道ポップな楽曲で菅原愛子と絡む"パパ泣かないで"での横山剣の歌唱はひたすらおっとこ前だ。やっぱり、Crazy Ken Bandはカッコイイ。ジャケのセンス、色合いも最高だしね。新しいアルバムは聴いたことはあるが、持ってないものも多い。この後、ソウル感が増した気がするので、さらなる名盤を買うことが出来たら、そのとき紹介します。

さてさて、話をまた少し重い方向に戻して。この番組についてのことをブログで書いてる人が何人かいたが、「アメリカは毒ガスの怖さを認識していて、日本が原爆を投下される数日前までは九州に毒ガス作戦を実行しようとしていたのだ」といった内容のことが書いてあったりした。でも、それはおかしくないか?!原爆はありなんかいと。原爆の方がよっぽど問題としては大きいと思うけどなぁ。やっぱり、今日のを見てて、思ったことは「戦争はやっぱりあかんなぁ」と(小学生の感想文か)。最近でも、フセイン時代のイラクはマスタードガス使用してっかんね。銃弾も砲弾も毒ガスも原爆も食らいたくありません。

2007年8月20日 (月)

birdな日

Bird 最近、ミドルスクールと呼ばれている時代のヒップホップのCDが高騰しているらしい。年代にして90~95年といったところか。やはり、その時代のヒップホップがよかったというのは一つの真実であり、それにより値段が高騰するという現象もあながち間違いではないように感じる。しかし、高くなっているのは、一般的な評価として一流に位置される盤という訳ではなく、1.5~2流盤なのだ(しかし、その中に良い曲が含まれていたりもする)。たしかに値段というものは内容という要素以上に、流通量というものによって大きく左右される。それは、レアグルーヴのオリジナル盤なんかを見ていても明らかだ。しかし、そんな90年代前半のヒップホップも僕がブラックミュージックを買い始めた00年頃にはたいした値段にはなっていなかったように記憶している。でも、今となってはUMC'sの1枚目が3000円くらいで売っていたりもするのだ。事実、僕が安い頃に買ったものでも今では高くなっているものも多くある。このみんなに知られていない良盤を手に入れたいという人間の心はいったいなんなのだろう。虚栄心とかそういった類のものなのかなぁ。そんなこと言いつつ、僕もそういう心を持ち合わせているからこそ、こんなブログをやってるわけなんですが…。今日は、そんな虚栄心を出さなくてもいいbirdの「bird」をご紹介。

99年発表。この盤は個人的に非常に思い入れが強い。それは、僕がまだ本格的に音楽を聴き始める以前の中学生時代に初めて出会った盤であるにも関わらず、今でも時々取り出しては聴く愛聴盤に収まっているというところに起因する。また一方で、日本という国においてブラックミュージックの要素を取り込み発信していくにはこれくらいがちょうど良い指針であるといったところも大きな要因である。それは大沢伸一という日本のクラブミュージック界において重要な位置にいるプロデューサーが全面プロデュースを行ったことが大きいと思われる。このジャジーな雰囲気を保つ楽曲の数々はMondo Grossoでの仕事で得てきたものをよりポップに売り出していくことに成功しているからだ。また、birdの存在も間違いなく大きい。日本人がブラックミュージックをやるときに問題になるのがあの声を張り上げ壮大に歌うという歌唱法だ。たしかに現代R&B界のBeyonceやAlicia Keysがやると、本当にかっこよくさまになっている。しかし、日本人がそれを行った場合、はたしてかっこよくなるのか。答えはノーだ。ただ、仰々しいだけになってしまい醒めてしまう(横山剣の歌い方は黒人ぽく歌おうとしているのではなく、あくまで日本的)。その点、birdの歌唱はまさに絶妙。しっかり歌える実力は持ち合わせているし、黒人ぽく歌おうという気負いは見られない。この自然な歌唱とほどよくジャジーな楽曲が本作の魅力をエヴァーグリーンなものにしている。本当に何度聴いてもいいと感じられるんだよなぁ。個人的には日本ミュージックシーンに強く刻み込まれるべき、大傑作だと思う。

でも、どんな時代のどんな音楽が高騰するのかっていうのは本当に未知数だ。レゲエでは、今、80年代後半の音源が高騰してるみたいだし(個人的にはレゲエの暗黒時代だと思っていた)。次はどこが高くなんのかなぁ。予想としては90年代後半の南部ものとかね。日本では流通量が少なかったっぽいし、今はヒップホップは南部とか中西部に中心が移っているようだし、どうでしょう?買いかもね(先物取引かよ!)。

2007年8月14日 (火)

Reggae Disco Rockersな日

Reggae_disco_rockers_2  いやぁ、やっぱり文章を書くっていうのは難しい。それはこのブログを書いているときにつくづく思う。このブログは夜の11時半くらいから勢いでバーっと書き始め、日付が変わる前にいちよ前半の書き出し部分をアップ。そこからレビューと締めの文章を書くっていう流れにしているんだけれども、これがもう大変。勢いで書くから前後の文章のつながりのチェックなんかはおろそかでして…。数日後になって読んだらなんか変だぞ、ってことで書き直しが入ることがしばしば(っていうかほぼ毎回)。だから、一回見たときには「なんか変な文章だなぁ」と思ったとしても、数日後には直っていることがあるので、再チェックしてください。それでもおかしいときはご連絡を(笑)。そんな感じの文章で、今日はReggae Disco Rockersの「Oasis」をご紹介。

01年発表。良質な日本産クラブミュージックを多く出しているFlower Recordsから出ている盤だ。結構リアルタイムで聴いた盤でもあり思い入れは強いものがある。たしか当時行った立川のレコード屋でかかっていて、店員に聞いた覚えがある。当時、僕は高校生だったので、その場で新品を買うわけにはいかず、少したった頃に中古で購入した。やはり、そのレコード屋で聴いたときの衝撃は大きかったと言わざるを得ない。ラヴァーズの甘い香りに、清涼感のある女性ヴォーカル。聴いた曲が英詩だったので、一聴しただけでは日本人とは露ほどにも思わなかった。それだけ楽曲もヴォーカルも完成度が高く、そのコンビネーションがお互いをさらに高め合っていたといえる。本作はReggae Disco Rockersにとっては2作目(たしか)。さらにこれ以降にもなん作品か発表している。しかし、本作が一番だといえる大きな理由が一つある。それはヴォーカルの奥山みなこの存在。この独特な艶のある声はこうしたラヴァーズチューンに一番合っていたと思う。これ以降、Reggae Disco Rockersは色々なフューチャリングヴォーカルが参加した作品、Arisaka Mikaを迎えた作品などを作っていくがどれもが本作以上の整合性を得ることは出来なかった。また、奥山みなこの方もソロとして、同じFlower Recordsから作品を出していくが、やはり本作以上の作品は残せていない。"A Woman"、"A Home Is Not A House"といった英詩で歌うカバーから、タイトル曲の"Oasis"、"夕ぐれ"といったオリジナルの日本語の歌詞によるものまで、そのテイストは一定に保たれ最高な曲を提供してくれている。日本人によるレゲエ、それもラヴァーズといった分野では、こうすればよいというお手本になる最良のかたちを見せてくれたのではないだろうか。このコンビが今後復活することを願いたい。

文章を書くときにもう一つ困るのが、ちゃんとした文にするか、それとも話し言葉をそのまま文章化してしまうかという部分だ。前者だけにしてしまうと重苦しい文章に、後者だけだと軽くて説得力が失われてしまうように感じる。だから、僕はそのミックススタイル、いやちゃんぽんって言った方がしっくりくるか。まぁ、そんなにこだわらずに思ったことを何のフィルターも通さず、即文章化しちゃってます。はい。こちらについても注意受け付けます(笑)。

2007年6月26日 (火)

flexlifeな日

Flexlifeソウルなどのブラックミュージックを愛する人々はいったいどんな邦楽を好んで聴いているのだろう。僕のブラックミュージック初体験は、高校1年の頃に聴いたNASだったと思う。しかし、ブラックミュージック的なアプローチを取った邦楽としては、中学の頃に聴いたbirdが初めくらいであろうと記憶している。そう、僕のブラックミュージックへの第一歩は邦楽から始まったのだ。それ以降、ブラックミュージックへの傾倒はますます強くなっていくのだが、それと平行して自分の感覚に合う邦楽もちょこちょこと探っていた。そんな中で、見つけたのがこのflexlifeの「それいゆ」だった。

02年発表。メジャーでのファーストミニアルバムといった捉え方でいいと思う。ジャンルはニュークラッシクソウルinジャパンといったところか。そのメロウで暖かい生音は今の日本にはあまりないタイプに感じられる。また、特徴ある青木里枝のボーカルには非常に強い魅力を感じる。その粘りつくような発音方法ときれいな歌声は、黒人のボーカルとはまた違う良さを持っている。日本のソウル、R&Bアーティストは過分に黒人らしい歌い方というものを意識してしまう傾向があるように感じられるが、僕はその必要はないと思う。だって、黒人じゃないから。日本人として考えるソウルを体言してもらいたい。そういった点からも、このflexlifeのアルバムはいい指針を示しているように感じられる。

きれいなオルガンのイントロからそのままつながる"getting better"は、完璧な1曲。キャッチーな歌メロ、メロウな鍵盤、しっかりと支えるドラムとベース、控えめなギター、アクセントのホーン、どれをとっても素晴らしいし、その融合が何倍もの相乗効果を生み出している。現時点で、僕が一番好きな邦楽の曲といえるくらい高い完成度を誇っている。他の曲もこの局に負けないくらいの高いクオリティーを維持しており、アルバムとしての完成度も抜群。長さもミニアルバムということで、30分弱しかないので一気に聴ききれてしまうだろう。次作の「黒い秘密」は少しダークにネオフィリー系な音、その次の「japonica」では表現の幅を広げ、新境地の開拓に乗り出している。

邦楽でもいいものはいい。それは、売れているか売れていないかという部分で判断されるものではない。僕はこのflexlifeも好きだし、宇多田ヒカルも好きだ。これからも、こうした自分がいいと思えるような邦楽を探して行きたい。